日本では20歳。世界の成人年齢は何歳?
日本の成人年齢が、20歳というのは言わずもがなですよね。20歳になると、お酒やたばこが解禁され、国民年金の支払い義務が発生するなど名実ともに大人の仲間入りをすることになります。20歳になったからといって急に意識が変わるということはあまりないでしょうが、成人として世間から認められるということは、やはり特別なことですね。
最近では、この成人年齢を20歳から18歳へと引き下げようという声が大きくなりつつあります。とはいえ、100年以上もの長い間20歳が成人とされてきた日本で18歳の若者を成人とするのは「まだ若い!」などの声もあり、世間では賛否両論のようです。
しかし、世界に目を向けてみると、必ずしも日本のように20歳が成人というわけではありません。そこで今回は、世界の成人年齢についてのお話をしていきます。
そもそも日本の成人年齢が20歳なのは何故?
今では当たり前となっている20歳=成人という認識ですが、何故20歳が成人となっているのか疑問に思いますよね。実は、成人の年齢が法律で定められたのは明治維新の時代。1876年に出された法令に成人年齢についての記載がされています。
では、何故20歳にしたのかということですが、理由は諸説あり、欧米諸国など諸外国が20代前半を成人としていたことから、日本もそれに合わせ、現在の年齢に決めたと言われています。
欧米諸国が設定していた20歳という年齢にしたのは、当時の平均寿命などを考慮したからのようです。当時の日本の平均寿命は、40歳前半と言われていますから、早いうちに大人として認められる必要があったのかもしれません。
新しい民法に切替わった現在に至るまで、20歳=成人ということが法律で定められています。
世界の成人年齢は何歳?
日本では、20歳は人生の区切りのひとつとしてとらえられることが多いです。しかし、世界の国では、必ずしもそうではありません。では、世界の国々の成人年齢は何歳なのでしょうか。ここからは、世界の成人年齢について見ていきます。
日本のお隣、韓国は19歳
韓流スターや観光料理など、人気の観光地として知られる韓国。同じアジアということもあり、日本にとって非常に身近な国の一つですが、成人年齢は日本よりも若い“19歳”。元々は、日本と同じ20歳を成人年齢としていましたが、2013年7月より19歳へと引き下げられました。
韓国にも成人の日が定められており、5月の第3月曜日が成人の日に制定されていますが、日本のように全国的に行事が執り行われることはないようです。国を挙げて新成人をお祝いするムードになる日本は珍しいと言えるかもしれませんね。
アメリカは州によって違いがある
アメリカでは、州によって成人年齢の規定に差があります。多くは、18歳を成人としていますが、一部の州では19歳や21歳を成人としているところもあるようです。
また、日本では成人(20歳)になる=お酒が解禁されるという意味合いもありますが、アメリカでは必ずしもそうではありません。アメリカの多くの州でお酒が解禁されるのは、21歳。つまり、成人してもお酒が飲めるわけではないのです。
20歳でアメリカ旅行へ行ってお酒を飲むときは、現地の法律をよく調べるようにしましょう。海外では、基本的に渡航先の法律に従うことになるので、日本ではお酒を飲める年齢であっても、違法となる場合があります。
日本では、大人の楽しみでもあるお酒を成人しても楽しめないというのは、日本人からみると不思議な感覚かもしれませんね。
世界的にみると成人年齢は“18歳”が多い
世界的な基準だと、成人年齢は18歳という国が多いです。これを踏まえた上で、日本の成人年齢について考えると、日本の成人年齢が20歳というのは、少し遅く感じるかもしれません。ただ、元々は21歳を成人としている国が多かったようで、どの国もここ半世紀ほどの間に18歳へと徐々に改定を進めていきました。
国によって改定にいたった理由は様々ですが、イギリスやアイスランドなどは、若者の成熟度の高さが挙げられています。また、アメリカの場合は選挙年齢の引き下げと関連し、成人年齢の引き下げが行われました。
日本でも近年、選挙年齢の引き下げが行われ、18歳にも選挙権が与えられるようになっています。これに伴い、成人年齢の引き下げの議論も高まっていることですし、もしかするとこのまま成人年齢が引き下げられるということになるかもしれませんね。
今回は、世界の成人年齢についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
日本人で成人といえば20歳ですが、国によって18歳や21歳だったりと、違いがあるというのは面白いですね。世界的にみると、18歳に設定されている国が多いということもあり、成人年齢が遅いという印象は否めません。
医学的には15歳で大人と同等とされることから、何をもって成人とするのかというのは難しいところではありますが、成人式を節目として、大人になったという意識を持ちたいものですね。