成人式で再会する中学の先生に伝えたいこと
成人式では、かつての同級生との再会に加え、先生と再会する可能性もあります。
小学校や中学校の時、先生はどのような存在でしたか?特に、中学校の時の先生は進路にも関わっておられることもあり、人生においてのキーパーソンの1人ということもあるかもしれません。
今回は、成人式での中学校の時の恩師との再会について取り上げてみたいと思います。
先生と会うと、自分の成長を感じる
中学生時代は成長期。心も体も、急速に大人に近づく時期で、その分周囲の大人は重要な役割を果たすと言えます。
中学校の先生の立ち位置は難しく、小学校の時とは生徒との接し方もずいぶん異なります。
小学生の時は、先生にとって生徒たちは子ども。
ケガをしないように、ケンカをしないように、世の中の基本的なルールを身につけさせるために生徒たちを導きます。
子どもたちにとっても、小学校の先生は学校での親代わり。先生は追いかけるべき存在であったと思われます。
しかし、中学生になると、先生は身近な大人であり、世の中を映す鏡の一部となります。
生徒にとって、先生は否定すべき存在にもなります。
自我が芽生え、先生とは違う考え方を持つことや、大人が必ずしも正しいわけではないということを知るからです。
そうした時期に生徒たちと接する先生の日々は、おそらく苦労の連続でしょう。
自分に反感を抱く生徒も導いていかなければならないのですから。
成人式で中学校の先生に再会すると、その背中の小ささに驚かされることがあります。
中学生の時は、厳しくていつも叱られてばかりで、こわいと感じていた先生が、意外と背が低いことに気づく、反感を抱いていた先生が、「実は正しかったな」と思い返すこともあるでしょう。
先生の外見だけでなく、自分のとらえ方の変化にも、成人式までに経過した時の長さを実感することもあるのです。
大人になった自分の姿を先生に見てもらおう
先生たちにとって、成人した自分の生徒たちの姿は感慨深いことでしょう。
特に、中学生と二十歳では背の高さや体つき、雰囲気もかなり異なっています。
生徒たちの姿が大きく異なっていることや、無事に成人し、晴れ着で式典に出席している姿に感動されていると思われます。
そこで、先生に中学生時代にお世話になったお礼を述べてみませんか?
先生にとっては成人した生徒たちと再会するだけでも嬉しいのに、生徒が自分のことを覚えていてくれ、感謝の言葉を述べられたら幸せな気持ちになること必至です。
また、生徒が自分を思ってくれると先生の自己肯定感にもつながります。難しい年ごろの生徒たちに一生懸命向き合ってくれた先生を労いましょう。
とはいえ、先生は自分のことを覚えているの・・・?
先生にお礼を言いたいけれど、先生は自分のことを覚えているのか?
確かに、生徒にとって先生は1人ですが、先生は毎年何十人もの生徒の担任を持ち、過去に受け持った生徒の数は計り知れないですね。生徒のことを忘れている可能性もあります。お年を召されている場合は、さらにその可能性が高まります。
外見の変化で気づいてもらえないことも
また、中学校時代の個人についての記憶はあったとしても、成人した生徒を見て誰だか判別がつかないこともあります。
そんな場合を考えて、まずは自己紹介から始めましょう。
自分の名前を述べて、長らくご無沙汰している旨を述べます。
先生に中学生の時の記憶があれば、名前を言えば気づいてもらうことができます。
いきなり「先生ひさしぶりー!」と言っても誰だかわからない可能性が高いので、礼儀として名乗るようにしましょう。
先生が忘れているようすであれば
名乗りながら自分にまつわる思い出を話すのがおすすめです。
先生との共通の記憶を語り、先生の記憶を引き出します。
できれば印象的なものが良いですが、普通は先生との印象的な出来事、というものはないことが多いので、個人的に先生に関わったことを述べると良いでしょう。
それでもダメなら、無理に思い出してもらう必要はありません。
先生にとって大勢の中の1人であっても、自分にとっては先生は特別だったのなら、中学生の時に感じていた感謝や気持ちを素直に述べ、先生が忘れていたということには触れずにその場を辞すのも大人です。
先生も1人の人間。全てを完璧に覚えているわけではありません。
それでも、1人の生徒に慕われていたのだ、と感じることは先生にとって意義のあることです。
忘れられた方は寂しい気持ちになるかもしれませんが、ここはひとつ大人の対応をしましょう。
先生という立場は重大です。1人の人間の成長過程に関わり、生徒ひとりひとりに責任を持たなくてはなりません。それでもなかなか感謝されないのも先生です。中には、恨まれる場合もあるでしょう。
成人式は、そんな難しい職業を選び、自分たちを導いてくれた先生に感謝を述べる絶好のチャンスです。日ごろなかなか照れくさくて言えないことも、人生の節目となると意外とすんなりと言えるものです。
是非、あなたの成長した姿を見てもらい、先生のこれまでの苦労を労いましょう。